公益財団法人国際湖沼環境委員会(ILEC)は、令和5年(2023年)11月6日(月)に第19回世界湖沼会議(WLC19)のサイドイベントとして国連環境計画(UNEP)と協同で開催した国際コロキアム(円卓会議)のビデオを公開しましたのでお知らせします。
対面とオンラインのハイブリッド形式で開催した本イベントには、16か国以上から134人の参加がありました。
本コロキアムでは、第5回国連環境総会(UNEA5.2)で採択された「持続可能な湖沼管理(SLM)」決議、さらに本年3月に開催された国連水会議を踏まえ、水関連のSDGs達成に向けてSLMの重要性を共有し、推進するツールとしての統合的湖沼流域管理(ILBM)の役割について「SLMの推進に向けて:課題、現状、教訓」をテーマに議論しました。
具体的には、
主催者および日本政府環境省からの挨拶、各国政府からのメッセージに続いて、世界各地域における取組が報告されました。
インドネシア政府関係者からはSLM決議後における湖沼を取り巻く国際情勢を紹介するとともに湖の重要性、生態系の劣化、保全の緊急性等について考える日として「世界湖沼の日」の制定に向けて各国政府に呼びかけること、滋賀県と同県の姉妹州、米国ミシガン州からは「びわ湖の日」「ミシガン湖淡水週間」の取組が紹介され、住民と一体となった取組の重要性が強調されました。
また、UNEPの5人の専門家がSLMの推進に向けた活動と加盟国との連携した取組についての説明、さらに国際的な関係団体からSLMの推進に向けた経験、知見についてプレゼンテーションがなされました。この中でILECからは「琵琶湖・淀川流域管理におけるSLM」と題して琵琶湖・淀川流域ワークショップの報告ビデオを紹介しました。
これらを受け、パネルディスカッションを実施し、ILEC科学委員をはじめ登壇者が意見を述べ、各国際機関、国政府自治体・活動団体等が役割にそって重層的な見方、考え方をもって整理していくことが示されました。最後に、「『世界湖沼の日』の制定に向けて湖沼関係者間の連携を強化する機会となった。」と話されました。
ビデオは、リンク付きプログラムからもご覧になれます。