地域貢献新着情報

JICA関西2024年度 地域理解プログラム「琵琶湖をめぐる開発と保全の教訓」への協力

 2025年1月23日から24日にかけて、JICA関西の依頼を受け、2024年度地域理解プログラム「琵琶湖をめぐる開発と保全の教訓」を実施しました。第6回目を迎えた今年度は、一部課題別研修と合同で行いました。

 1日目は、対面10名、オンライン111名のハイブリッド形式で、中村正久副理事長が「琵琶湖の開発の歴史とその重要性」について講義を行いました。昼食時には、プログラム参加者と課題別研修員が交流できる機会を設け、参加者同士のつながりを深めました。午後には、JICA関西の森川国際協力推進員がニカラグアの「うみのこプロジェクト」について紹介し、さらに滋賀県立大学のエチオピア出身の大学院生が「琵琶湖での学びと自国での活用」について発表し、その後、研修員たちはグループに分かれて、同テーマについて意見交換を行いました。この日の最後には、琵琶湖流域の開発に深く関わり、洪水防止や水質管理、自然環境保護に重要な役割を果たす瀬田の洗堰と、その歴史や役割を紹介するアクア琵琶の見学に案内しました。アクア琵琶では、治水、利水、環境保全の面で地域の発展に貢献してきた琵琶湖と洗堰の役割についてビデオで学び、さらに三階の展示室から滋賀県の森林再生が進む田上山を一望しました。

 

 2日目は、課題別研修と合同で琵琶湖疎水、蹴上浄水場、蹴上発電所、水路閣など、琵琶湖流域の開発において重要な施設を見学するフィールドトリップを実施しました。

 
 

 プログラム終了後、参加者からは「蹴上浄水場と蹴上水力発電所の見学が非常に興味深かった」「他学の学生と交流が持てて楽しかった」「琵琶湖開発の歴史をさらに深く知りたくなった」といったコメントが寄せられ、座学と視察を組み合わせることで、参加者にとって充実した学びの機会を提供できたと感じています。このプログラムが、参加した各国の留学生にとって、湖沼の重要性や関連する課題への理解を深めるきっかけとなることを期待しています。

<補足>
 JICA地域理解プログラム: JICA開発大学院連携構想の下、地域の近現代の発展と開発の経験を伝えるため、関西の大学院で学ぶ長期研修員(留学生)に、関西の歴史・発展・開発経験事例を紹介しています。