Ⅰ. 世界の湖沼保全のための基盤事業
- 科学委員活動運営事業:
世界各地に分散している科学委員が世界的な湖沼環境の課題の解決に向け、各自の地域で活動するだけでなく、互いに連携して取り組んでいます。
また科学ジャーナル Lakes & Reservoirs を発行しています。
- 世界湖沼会議企画協力事業:概ね2年ごとに世界各地で世界湖沼会議を地域の団体と連携して開催しています。
- 世界湖沼データベース・知識ベース整備事業:
世界湖沼データベースの維持、システムの改善、利便性向上に向けた改修を行っています。
また、統合的湖沼流域管理(ILBM)のための知識ベースシステムLAKESⅢを整備し、普及促進のための活動を実施しています。
Ⅱ. 湖沼流域管理等研修事業
- 統合的流域管理研修事業
JICAからの委託を受けて課題別研修「水資源の持続可能な利用と保全のための統合的湖沼・河川・沿岸流域管理」を実施しています。
研修教材の一部はこちらでご覧になれます。(右のバナーをクリックしてください。)
- 環境教育等研修事業
環境教育等の各種研修事業を、様々な関係機関との連携、委託、助成等により実施しています。
びわっこ大使事業:公募で選ばれた県内在住の小学校5・6年生の児童を対象に、年間を通じ環境教育を行っています。
さくらサイエンス事業:科学技術振興機構(JST)が募集する「さくらサイエンス事業(アジアと日本の青少年の科学技術の分野で交流を深めることを目的とした事業)」に応募し、中国の青少年と交流を深めています。
Ⅲ 国際機関との共同連携による統合的湖沼流域管理等事業
- ILBM普及・モデル事業:
国際湖沼環境委員会(ILEC)は、静水システムの問題に容易に取り組むことができない統合的水資源管理(IWRM)の欠点に対処するために統合的アプローチ(統合的湖沼流域管理 ( ILBM ) )を開発しました。 これは制度的な責任、政策の方向性、利害関係者の参加、科学的および伝統的知識、技術的な可能性、資金調達の見通しと制約に対する継続的な取組みにより、越境湖沼であるかどうかに拘わらず、流域ガバナンスの漸進的、継続的および全体的な改善を実現するものです。そして水資源への考察を厳密な流体力学と流体静力学による物理的な状況から、生態学的および人為的な淡水の表現として、静水と動水のつながりを含む人間と自然の相互作用の進化的かつ歴史的な領域にまで広げています。 ILBM枠組みの概念は持続可能な生態系サービスに焦点を当て、湖沼流域ガバナンスを改善するための利害関係者の共同行動のプラットフォームまたは仮想段階を表し、それによって既存のIWRMアプローチを補完します。ILBMの詳細についてはこちらをご覧ください。
上記ILBMの展開活動の一環として、ケニアにおいて国内の湖沼での適用を広げるとともに、国策への提案を進める「アフリカにおけるILBMの推進事業」を行っています。また、各地域の科学委員との連携のもと、各地においてILBM普及の取組を進めています。
- ILBMプラットフォーム支援ツールの整備:
ILBMの普及に活用するため、ILBM-ESSVAにおける調査結果を集約テンプレート化したESSVA実施促進支援ツールの開発を進めています。