科学委員会

Adelina Santos-Borja
Adelina Santos-Borja

フィリピン

東南アジア湖沼ネットワーク(SEALNet) 会長

アデリナ・C・サントスボルハ氏は、統合的湖沼流域管理(ILBM)の分野で40年以上の経験と専門知識を有している。彼女はその大半の職業人生をラグナ湖開発庁(LLDA)で過ごし、2020年に資源管理・開発部長を最後に退職。公務員としての在任中、共同研究や需要主導型研究の分野で国内外の機関と強力なパートナーシップを築き、湖沼保全の先駆的な取り組み、科学に基づく政策立案、ステークホルダー参画、市民科学の推進などに大きな功績を残した。

また、フィリピン湿地保全協会、フィリピン淡水学会、東南アジア陸水学ネットワークの設立メンバーでもある。2005年にはILEC科学委員会に参加し、2007年から2015年まで幹事メンバー、2016年から2025年までは副委員長を務めた。

サントスボルハ氏は、フィリピン大学で生物学と環境科学の2つの理学修士号を取得し、さらに、オーストリア陸水学研究所での陸水学、ILECでの湖沼・河川水質管理、オーストラリア国立大学での資源・環境管理、シンガポールのリー・クアンユー公共政策大学院での水分野リーダーシップ、ドイツ連邦水文学研究所での海洋・淡水環境におけるプラスチック問題など、専門的な研修も修めている。

国際的な専門家会議、ワークショップ、会議への積極的な参加は広く評価されており、湖沼保全と管理における顕著な貢献により、世界湖沼会議で1997年、2003年、2016年に茨城・霞ヶ浦賞を受賞した。また、2016年には第1回フィリピン淡水生物多様性・環境シンポジウムにおいて、環境科学・管理賞を受賞している。

さらに、査読付き学術誌のレビュアーや著者・共著者として科学コミュニティへの貢献を続けており、2025年にはSpringerから出版された『熱帯内陸水の生態系修復の進展:国連生態系回復の10年の道のり』の編集長を務めた。