科学委員会

Ajit Kumar Pattnaik
Ajit Kumar Pattnaik

インド

インド環境・森林・気候変動省 国立持続可能沿岸管理センター上級科学顧問

A.K. パトナイク博士は、天然資源管理、生物多様性保全、持続可能な生態系ガバナンスの分野で世界的に著名な専門家。40年以上にわたり卓越した業績を重ねてきた。専門分野は、水資源統合管理、湖沼流域管理、統合沿岸域管理、気候変動適応、災害レジリエンスに及び、重要な水域生態系に対する革新的なガバナンス枠組みを構築してきた。

博士は、ラムサール条約湿地であり世界的に重要な沿岸湿地であるチリカ湖の先駆的な生態学的再生で国際的に高い評価を受けている。統合型湖沼流域管理のアプローチにより、チリカ湖を「モントルー・レコード」から除外する上で中心的役割を果たし、世界でも最も成功した湿地再生事例の一つとされる。

2010年から2017年まで、世銀支援によるオディシャ州統合沿岸域管理プロジェクトのプロジェクトディレクターを務め、持続可能な沿岸ガバナンスを主導。また、JICAの100億ルピー規模の支援を受け、インド初の第三世代林業セクター事業であるオディシャ森林セクター開発プロジェクトの策定と実施を指揮した。

戦略的政策アドバイザー、国際コンサルタントとして、インドのブルーエコノミー政策に大きく貢献。国際的なベストプラクティスに沿った制度改革とガバナンスモデルを提唱してきた。さらに、世界銀行やアジア開発銀行の統合的自然資源管理に関するプロジェクトにも専門的助言を提供。

科学委員会のメンバーとしても高く評価され、国際湖沼環境委員会(ILEC、日本)の科学委員会、ラムサールセンター・ジャパンの国際運営委員会の委員を務める。現在は、インド環境・森林・気候変動省の国立持続可能沿岸管理センターで上級科学顧問を務め、複数の国際機関にも助言を続けている。

科学論文、書籍の章、国際会議での発表は100件を超え、生態系のレジリエンス、持続可能なガバナンス、気候変動適応戦略に関する世界的な議論の形成に大きな影響を与えてきた。